入院日数短縮化の理由|患者を長く入院させない病院事情

なぜ入院日数が短縮化されてきたのか?

大きく分けると、次の3つの理由を挙げることができます。 昔なら患者の身体に大きな負担を掛けるような手術なども、医療技術が進歩したために、それほど負担をかけずにできるようになり、長く入院する必要がなくなったわけです。
(内視鏡手術や腹腔鏡手術などの技術が進歩)

治療のために投与する薬の副作用が強いために、入院するしかないということが多かったのですが、最近では薬が進化したおかげで、副作用は少ないのに効果は高いというものが増え、入院ではなく通院や自宅で投与できるようになったのです。

少子高齢化の影響で、病院に入院したくても病院がいっぱいで入院待ちの患者さんが増えているという現状が
あります。
これを解決する方法は、受け入れ側である病院を増やすか、今ある病院ができるだけ多くの患者さんの入院を
受け入れるかしかありません。

しかしながら、今の日本は医師や看護師が慢性的に不足している状態にあり、上記の解決策をとることは物理的に無理なのです。

そうすると残る手は、既に入院している患者さんの中で、通院治療でも大丈夫という人や、自宅での療養でも
問題ないと判断された人を退院させ、新たな患者さんを入院させるしか方法がないと言えます。
同じ人を長期に入院させるというより、できるだけ多くの人を入院させて快方に向かわせるということを重視
するわけです。

病院は診療報酬という形でお金を稼いでいるわけですが、この診療報酬の計算の仕方には出来高払い方式と
包括払い方式があります。

出来高払い方式は、初診料○点、注射代○点、処方代○点という様に、治療にかかったものを点数で表し
(1点=10円)、その合計点数が診療報酬として還元されるというものです。
一方包括払い方式というのは、病気ごとに1日に得られる点数を定めたものであり、治療内容とは関係なく、
既定の点数(これを日当点という)が診療報酬として還元されるというものです。

上記で説明した「日当点」ですが、国の施策で入院患者が長く入院すればするほど低くなるように決められています。
すなわち、病院側にとっては短い入院患者を多く受け入れた方が儲かるという構図になっているのです。
今は病院経営も厳しいところが多く、一人の患者を長く入院させていると、経営自体が成り立たなくなるという事情があるわけです。

また午前中に一人の患者を退院させ、午後に別の患者を入院させると、日当点が2倍になるわけですから、
できるだけ新たな入院患者を受け入れるようにするということは十分考えられます。

以上が入院日数短縮化の主な理由です。
このような実態を知っていれば、医療保険やがん保険の1入院あたりの限度日数を決める際の参考になると
思います。

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